ネットワーク基本のキ②

前回はネットワークの基本6dbフィルタ(ハイパス&ローパス)についてお伝えいたしました。
ネットワーク基本のキ① 参照

今回は、その続きです(需要ないと思いますが・・・・orz)


4 CRローパスフィルタ
前回お伝えしたとおり、本来ローパスフィルタはコイルを素子として使用するのですが、カスタムIEMの各メーカーはコンデンサを使用したこちらのローパスを使用していることが多いです。

効果はコイル使用と変わらず6dbのローパスで、高音がカットされるf値の計算はコンデンサ使用のハイパスと同じ式になります。
想像するにコイルだと大きさの問題があるほか、コイル自体の抵抗が大きいので、コンデンサを使用した方が簡単なのだと思います。
(とりあえず空芯コイルは音が良いが大きくて高抵抗、有芯コイルは音の歪みが大きいが小型で低抵抗というのが一般的です)


つまり、一般的にカスタムIEM自作に使うローパスはコンデンサ使用のCR型がお勧めなのですが、なぜ私がコイルにこだわるのかと言うと・・・・
図書館で借りてきた参考書籍にそう書かれていたから(正直者w)


ハイパス・ローパスとも、更に強力な12dbフィルタを使いたい場合、コイルを避けて通れないからです
下のグラフは6dbと12dbのハイパスフィルタの比較イメージです。
ばっさりと低音(もしくは高音)を切り落とせる強力なフィルタが欲しいと。
そんなあなたに12dbのハイパス(ローパス)フィルタですよw






5 LCハイパス&ローパスフィルタ
12dbフィルタの回路図です。
上がハイパスで下がローパスです。





f値を求める計算式は・・・・(ハイパス、ローパスとも共通)



とりあえず、コンデンサとコイルの値を公式に入れて、それぞれのf値を求め、その中間付近が一応その回路のf値の近似値になります。
例えばドライバ8Ω+コンデンサ4μf(直列)+コイル0.25mH(並列)だと、5khzをf値とする12dbのハイパスフィルタになります。

問題は、コンデンサとコイルを混ぜると共振という問題が発生するんですよ(涙)
例えば、先ほどの4μf+0.25mHだと共振もf値と同じ5kHz付近になるので無視しても良いのですが、コイルを0.5mHに上げると共振値は3.5kHz付近になります。

その場合、こんなf特性になります。
5khzから共振値の3.5kHzまで6db、それ以下は12dbのハイパス(ローカット)になります(共振値にはピークや凹みが生じる)。


・・・と、ここまで面倒な計算とか頭が痛くなってきましたよねorz
これで全て解決!
フィルタ計算ツール

最初から言えよ┐(´-`)┌
このツールの「RLCフィルター」が12dbフィルタになりますw

あと、素子を増やせばもっと強力な18dbとか24dbのフィルタも可能ですが、カスタムIEM自作においては現実的でないのでここまでにしておきます。





結論
ええ、私はもちろんコンデンサ派ですよ。
コイルなんか使って電磁波で健康を害したらどうするんですかw(何かにとりつかれた狂信者の目で)



すみませんでした。
今度、カスタムIEMに使用可能な小型コイル探してご紹介しますorz

一応、次回は低音中毒者に送るパッシブネットワークで作る低音増強法をお伝えする予定ですw




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